2009年7月20日月曜日

KUM BA YA


「KUM BA YA」という曲をご存知の方はいらっしゃいますか?ゴスペルファンにはKurt Carr Singersで御馴染みでしょうか?
 一般的にこの曲が世間に知られたのは1962年に「ドナドナ」や「勝利を我らに」などを歌いフォークの女王として知名度があったジョーン・バエズのヒットによることでしょう。彼女が歌ったこのKUM BA YAという不思議なタイトルの曲は公民権運動や反戦運動の広がりとともに世界中で歌われるようになりました。
 「KUM BA YA」という曲は古くから黒人社会に伝わるいわゆるニグロスピリチュアルです。過酷な生活を強いられた奴隷生活を乗り切るために彼らは日常生活の様々な事を歌にしてきてましたが、そうした歌のいくつかは口承で先祖代々伝わりトラデショナルソングとして今でも歌い継がれています。「KUM BA YA」というのはそんなスピリチュアルの一つです。
 「KUM BA YA」というのは「COME BY HERE」という意味と同じでスワヒリ語などと混じって作られた造語という説があります。なので「KUM BA YA」は「COME BY HERE,LORD」というタイトルで歌われることも多いです。古いゴスペル系のレコードなんかには「COME BY HERE,LORD」というタイトルで収録されているのを実に多く発見します。
 「KUM BA YA」はつまり「主よここに来て下さい」というすがるような祈りの歌なのです。過酷な奴隷生活とは言わないまでも、我々も精神的に疲れたときや壁にぶつかったときに神様に救いを頼みたくなるときもあるかと思います。
「KUM BA YA」というのはそんな祈りを込めた歌なのでは?と思います。
 Kurt Carr Singersのヴァージョンは90年代後半なので思いっきりモダンなアレンジがほどこされています。同時代のR&Bとなんら大差ないです。まるで夜の首都高速をドライヴしている雰囲気です。この曲が収録されている彼らのアルバムは超名盤なので是非!聞いてみてね

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